どうも!HAKUMAです^^
マーケットは人を動かす。
つまり、年間を通じた人の移動を把握しておくだけでも、為替相場の動きを捉えることには役に立ちます。例えば、夏や年末をに海外旅行に出かける人が急増するため、円を外貨に変える需要が高まって為替相場が動くというようにです!
まずは、日本人の行動パターンから、為替相場の季節要因を考えてみましょう。
ご存知の通り、日本にはボーナスシーズンと呼ばれるものがあります。
一般的には、6月と12月のはずです。この時期になると各金融機関は、一斉に金融キャンペーンを行います。その結果、金融商品に資金が集まりやすくなり、最近では外貨預金などの外貨建ての金融商品のキャンペーンも積極的に行われるので、ドル買い・円売りがまとまって出ることが多くあります。
つまり、6月と12月は、ボーナス要因で円安が進みやすと考えることができますよね。
また、海外旅行によって生じる外貨要因も無視できません。
日本人は、ゴールデンウィーク・お盆休みなど年末年始に集中して海外旅行に出かける人が多いですよね?
当然、海外旅行に行くにあたって、円を外貨に変える必要があります。現金を持っていくなら旅行前に、カードを使うのであれば、旅行の後にというように、それぞれ円を売って外貨を買うというような動きが活発になります。いずれにしても旅行のハイシーズンの前後に絵塗りが活発しやすいというのはご理解して頂けたはずです!
もちろん、個人の外貨取引は、1件だけということを見れば市場全体を占める比率はほとんど無視してもいいかもしれません。しかし、「チリも積もれば山となる」というようなことわざがあるように、こうした個人の外貨取引を合計すると無視できない金額になります。
例えば、ある時期に50万人が海外旅行に出かけたと仮定して、仮に一人あたり20万円をドルに変えたなら、50万人の合計で1000億円もの円売りが発生することになります。海外旅行には結構お金を使いますよね?
その時に、相場環境によっても影響の度合いが変わってきますが、一般的に1000億もの円売りが発生すれば、一円程度は円安を推し進める要因にはなるわけです。
この手の季節要因は、個人に限った話ではなく、日本の機関投資家や企業といった法人にも、季節に応じた外貨の売り買い需要は存在しています。
日本企業の多くは、4月から翌年3月という年度で活動しているので、3月が本決算であり、その中間の9月に中間決算を行うという一般的です。そして、諸々の投資活動もこうした決算年度に合わせて行われることが多くあります。
まず、4月あるいは10月は、期の初めということで、新規の投資金額を用いた投資が始まります。
こうした投資資金のうちいくつかは、海外投資へと向かいますので、円売りもドル買いが発生します。通常は月の初めにいきなり出すのではなく、2〜3週間経ってから本格化することが多くなっています。
逆に、3月や9月は決算期末なので、その期の投資活動で得た利益を確定させるために国内に戻す動きや出やすくなります。つまり、ドルを売って円を買う動きが出てくるので円高要因が発生するわけです。
では、輸出産業や輸入産業はどうでしょうか?
最近の動向を見てみると、全体的に堅実な運用をして、年間を通してコンスタントをヘッジを行うための為替予約をしています。為替予約とは、保有しているドルを3ヶ月後に売却する予定がある場合、円高が進むと為替差損を破るリスクが」あるので、今のうちにドルを売り、レートを予約しておく取引のことです。
輸出企業などは、海外製品を輸出し、ドルを受け取りことになるため、ドル売り予約を活用して為替差損を破るリスクをヘッジするケースが多くあります。
しかし、ゴールデンウィークや夏休みなど長期休暇前には、多少なりともまとまった取引を行うことがあります。この時期に相場が大きく動くと困るからです。日本企業は輸出企業の方が多いので、ネットではドル売り・円買いの方がどうしても多くなります。
その結果、たとえゴールデンウィーク前には海外旅行で個人はドルを買いますが、一方で輸出企業はドルを売るため、個人のドル買い効果は相殺されることになります。ただ、最近ではドル売り注文を置いたまま休暇を迎える企業が多くなっているので、その分だけ個人のドル買い需要がクローズアップされ、円安ドル高が進みやすい環境が形成されるようになっています。
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