為替の疑問 「世界的に情勢が不安定な時に日本の円が買われる理由」

冒険者
最近のことですが、北朝鮮のミサイルや核実験報道が結構な頻度で放送され、為替市場で円高が進んでいるように思います。

執事
ええ、為替レートとうのは私達のように資産運用している人だけに影響があるわけではありません。

執事
海外に行く人
執事
輸出入を行っている人
執事
百貨店やスーパーで輸入商品を買う人
執事
車のガソリンを入れる人

執事
などの日常生活を送っているだけで多くの為替レートが影響を受けています。

冒険者
なるほど。経済指標やテクニカル分析などで値動きを追いがちですが、そういった部分も為替の世界では関係していくんですね。

執事
その通りです。本日は為替とはどのような要因で動くのか学んで頂こうと思います。

冒険者
最近は口座開設や投資の心構えとかばっかりだったので、こういうお金の流れを学ぶのを待ってました!

執事
ばっかり?….必要なことですが?

冒険者
宜しくお願いします!!
執事
……

 

為替が動く要因とは?

執事
為替のレートが動く要因として1番大きな理由は、需要と供給のバランスです。これは為替に限った話ではなく、値段がついているすべてのもので言えるはずです。

冒険者
はい!確かにそうです。

執事
買いたい人、つまり需要が多ければ多いほどそのモノの値段は高くなり、逆に売りたい人が多ければ、供給の方が今度は増えるのでモノの値段は安くなります。

冒険者
はい。一時期流行った朝バナナダイエットの時は、需要が高すぎてバナナがスーパーから消えたことがありました…貧乏冒険者の僕にあれは痛かった….

執事
そのような理解のされかたも腹が立ちますが、話を戻しますよ?

冒険者
は、はい! 失礼しました。

執事
私たちは、買う時は少しでも安く、売る時には少しでも高くという行動を無意識にとっています。

執事
 そのため、為替の世界においても日本円を買う人が多ければ多いほど円高になり、逆に日本円を売る人が多ければ多いほど円安になります。

 

需要と供給のバランスは何が原因で発生するのか?

執事
資産運用をしている人が為替を買ったり売ったりするには、大きくわけて2つの要因があります。
執事
1つは短期的な値動きの要因。もう1つが中長期的な値動きの要因の2つです。

短期的な値動きの要因とは?「テクニカル要因」

執事
テクニカル要因の代表的なものとしてあげられるのが、チャート分析です。
執事
過去の値動きを分析したら、買われすぎや売られ過ぎなどの指標を分析したりし、投資を行います。

冒険者
テクニカル分析に関しては、僕もしています!
執事
テクニカル分析をする人は、短期勝負の投資家が多く、FXやバイナリーオプションなどの投機的な側面が強い傾向があるので、モノにすることができればかなり利益を生み出しやすくなりますね。

中長期的な値動きの要因とは?「ファンダメンタルズ要因」

執事
ファンダメンタルズ要因として代表的なものは、国の経済状況を分析したり、国の政策金利を分析したりします。

執事
短期的な値動きを考えるのはなく、中長期的な景気や金利などのデータを参考に投資を行う方法になります。

冒険者
なるほど。ニュースでよく聞くわけの分からない経済指標の数字には、為替相場を動かす力があるんですね。

執事
訳がわからないわけではありません。勉強不足なだけです。

冒険者
す、すいません。経済指標などのファンダメンタルズ分析もきちんと勉強していきます。

執事
自分が取引している通貨の指標ぐらいは知っておきましょう。ちなみに、中長期で資産形成を考えている人は、ファンダメンタルズ分析を行って資産運用をしていますね。

 

外貨投資のリスク

執事
次は外貨投資や海外投資に関しての最大のリスクです。為替のリスクをとってまで海外に投資しようとするその大きな理由は、やはり大きなリターンです。
冒険者
リスク…ですか。結構利益に目が行きがちでリスクに目を向けることって最初だけだったりしますね。
執事
通常、日本の経済成長率よりも海外の経済成長率の方が高いため、物価上昇の傾向が強いということです。

執事
モノの値段が上がる、つまりインフレになるということですから、日本よりも海外の方が金利は高く、有利になります。

冒険者
なるほど!

執事
従って、為替のリスクを取ってでも高金利や高い経済成長のメリットを得ようとし、外貨投資を行うわけですね。

 

一切のリスクが為替にない場合

執事
日本円の預金が0%の金利、一方で米ドルの預金が5%の金利がつくとしたのなら、どちらに投資をしますか?

冒険者
まぁ、米ドルですよね。
執事
そうです。為替のリスクがないなら、日本円の0%よりも5%を選ぶ人が多いはずです。

執事
為替レートというのは、世界経済が通常の状態であれば、低金利の通貨よりも高金利の通貨にお金が集まる傾向があるのです。

 

ハイリスクハイリターン・ローリスクローリターン

執事
投資の大原則でもある、ハイリスク・ハイリターン。ローリスクローリターンという言葉は、聞いたことがある人も多いはずです。

冒険者
はい。投資に関わろうと思えば1度は聞いたことはある言葉ですね。投資といえばこの言葉!というようなイメージがあります!

執事
はい。そこで今回のタイトルにもある「世界的聞きの時になぜ円が買われるのか?」を伝えていきたいと思います。

執事
早いうちに答えをいうようですが、円が買われるようになる理由は簡単で日本の金利がゼロ金利だからです。

冒険者
よく聞きますが、ちょっと初心者だとイメージが湧きづらいですね。

執事
基本的に投資をしている人は設けるために投資をしています。経済が通常の状態であれば、お金は金利の高い通貨に向かいます。そのほうがリターンは大きいので当たり前の行動だと思います。

冒険者
はい!少しでも利益をあげたいので、金利が高いほうを優先します。

執事
しかし、最近ではミサイルの問題や核実験、有名なものだとリーマンショックなど聞いたことがあるはずです。

執事
このような状況化では、世界中の投資家は「今は積極的にリスクを取るのをやめよう。本当には儲けたいけど、今は危険。一時的に変動率が低い通貨に避難しよう」という考えをもちます。

冒険者
なるほど! その避難先としてゼロ金利の日本円が買われて円高になるんですね!

執事
その通りです。

 

世界的に情勢が不安定な時に日本円が買われる理由

執事
「円は安全通貨だから買われる」と言う人が稀にいますが、1000兆円も責務残高がある国は日本以外ありません。

冒険者
そ、そんなにあるんですね…
執事
確かに借金だけに集点を当てるのではなく、日本には資産もたくさんあると言う人もいるでしょう。
執事
しかし、対GDP比で200%を超える負債をもった国は日本以外ないのです。

執事
安全通貨だから日本の円を買うという理由なら、経済が正常なときであっても積極的に日本円が買われるはずですかね。

冒険者
確かに…

執事
それに、現在の日本の金利が5%もついてくれば、世界的危機の時に日本円は買われないはずです。あくまで、金利が低い通貨が世界的危機の状況下では買われやすいということです。

執事
しかし、それだけ世界的情勢が不安定な時に反応するということは、投資を行っている私たちにとって無関係で済ませられる話ではありません。

冒険者
その通りですね。
執事
なので、経済指標の確認のほかにニュースなどのメディアを使って世界情勢にもきちんと目を向けましょう。

執事
世界的に危機的な状況なら嫌でもニュースで見ることになるので、テレビで見かけたらネットを使って随時情報を仕入れていきましょう。
HAKUMA