どうも、HAKUMAです。
老後2000万円問題で世間で老後資金への準備や資産形成を見つめ直す方法が求められています。
ただ、老後に労働収入はなくなり、貯金を切り崩す可能性が高くなるため気になってくるのが年金です。公的年金は満額でも約6万円なので、それだけを収入の柱にするのは難しいですよね。
そんな中、公的年金を増やす方法として注目されているのが「繰り下げ受給」です。
しかし、「繰り下げ受給」には旨味だけではなく、意外と知られていないデメリットもあります。
ここで老後を意識して年金の受給額を増やす方法をしっかり知っておきましょう。
目次
繰り下げ受給は、受け取り開始を66歳〜から75歳までの一ヶ月単位で決めることができます。
そして、一ヶ月繰り下げることで0.7%ずつ年金額が増えるようになっています。もちろん、年金受給額の引き上げの可能性もなくはないので変更されるかもしれませんが、現状で繰り下げ受給で年金を貰える額が増えるのは事実です。
例えば、68歳4ヶ月で受け取りを始めると、貰える年金の金額が65歳から受け取りのに比べると28%増やすことができます。そして、70歳まで繰り上げると42%とかなり貰える受給額を増やすことができます。
老後は収入も年金だけになる人が多いので、42%も増えるとなるとかなり嬉しいですよね。
ただ、平均寿命を考慮すると支払った年金に対して損をすることになるので、あまりいいことばかりだけではないかもしれません。
それでもいつ寿命が来るか分かりませんし、増額されたお金は一生貰うことができるのでお金にゆとりが生まれるのも事実です。
ちなみに、年金受給の総額が65歳受給開始の場合は損益分岐点を計算してみると、繰り下げ期間にかかわらず受給開始から12年程度になります。これは70歳から受け取りを開始すると82歳より長生きすると元を取ることができます。
公的年金は、老齢基礎年金も老齢厚生年金も65歳から受け取りことが基本です。
しかしそれよりも早く受け取りを開始する「繰り上げ受給」と、それよりも後に受け取り始める「繰り下げ受給」の2つを利用することが可能になっています。
繰り上げは一ヶ月単位から可能で、62歳の6ヶ月から受け取りを開始するような形にもでき、繰り上げられるのは最大で60歳までとなっています。
一ヶ月繰り上げるごとに逆に年金額は0.5%ずつ減額されるため、繰り上げ受給についてはメリットはありません。
60歳という繰り上げ受給可能年齢から始めると、最大でも3割は減ることになるので多くの人が繰り上げ受給を選択することはないはずです。
そして、繰り上げ受給は年金額増えるだけではなく、65歳までの間に高度障害を追っても障害年金を受け取れないデメリットが有るため、早く受け取りれるといってもよほど貯蓄に余裕がない限りは避けた方が良いと思います。
老齢基礎年金と老齢厚生年金は両方とも繰り下げて受給することは可能です。また、どちらか片方だけ繰り下げることもできますし、繰り下げるタイミングをずらして貰うこともできます。
こういった手続きはめんどくさそうに感じますが、実際は繰り下げ受給する際に手続きは必要ありません。
65歳になる3ヶ月前に年金事務所から「年金請求書」が送られてくるので、この年金請求書を提出しなければ自動的に繰り下げを選択したことになります。
66歳以降で繰り下げ受給したくなく、65歳で受け取りを開始したい場合には、年金請求書を提出すれば受給の開始になります。そのため、予め何歳から繰り下げるとい決めておく必要はありません。
ただ、資産形成が間に合わずに、65歳以降も働きながら貯蓄をして繰り下げ受給をしなければいけなくなった、という焦ったりすることはないように早めに老後資金は作っておきましょう。
ちなみに、66歳以降に年金請求書を提出したとき、繰り下げのほかに、未受給の年金を増額なしで一括で受け取ることもできます。
受給のタイミングを早める繰り上げ受給よりも、遅らせる繰り下げ受給の方がメリットのほうが大きいと分かりましたが、注意することもあります。
例えば、生年月日によっては65歳よりも前に「特別支給の老齢厚生年金」を受け取るこtごあできますが、これは繰り下げができなくなっています。
また、厚生年金に20年以上加入していた場合、65歳になって老齢厚生年金を付け取り始めると、65歳未満の配偶者がいる場合には年額で40万円ほど「加給年金」が加算されます。加給年金は配偶者が65歳になるまで受け取ることができますが、老齢厚生年金を繰り下げ受給すると受給開始までは加給年金がつかなくなっています。
加給年金をなくすのを防ぐには、老齢基礎年金を繰り下げることが考えられます。
他にも、繰り下げによる年金額の増加は、その分の税金や社会保険料の負担が増えたり、受給開始まで年金収入がなくなるので、どう補うかを求められます。
現在繰り下げできるのは70歳までですが、75歳まで最大で繰り下げ受給も検討されているのが現状です。平均寿命を考えると損をする可能はありますが、75歳まで繰り下げると年金額は84%も増えるので、非常に老後の生活が有利になります。
そのことを理解し、繰り下げ受給も視野に入れて老後の資金を考えていきましょう。
現在老後への意識も20代という若さで考えている人は最近多くいます。
これは、老後に働けなくなったり、60歳を超えてまで働きたくないという考えを持っているが大多数なためです。老後までの時間は人によって異なりますが、いざ目の前に来た時に選択を誤らないようにしていきましょう。